高専には全国規模のイベントがいくつかありますが、今回はその1つである「ロボコン」をご紹介します!
- 全国高等専門学校ロボットコンテスト(通称:ロボコン)とは
- 大会について
- 開催形式
- テーマ・課題
- 競技のルール
- 審査基準
- 参加方法について
- まとめ
全国高等専門学校ロボットコンテスト(通称:ロボコン)とは
ロボコンは、「自らの頭で考え、自らの手でロボットを作る」ことをコンセプトに、
ものづくりの面白さや素晴らしさを体験し、創意工夫の重要性を認識してもらうことを目的に
1988年に始まりました。
昨年の大会には全国の高専57校(62キャンパス124チーム)が参加し、
毎年高専生による白熱したバトルが繰り広げられています。
大会について
開催形式
年に1回開催され、各地域の予選(地区大会)を勝ち抜いたチームが全国大会に進出できます。
【地区大会】
地区大会は、全国8地区(北海道、東北、関東甲信越、東海北陸、近畿、中国、四国、九州沖縄)において、
「予選ラウンド」と「決勝トーナメント」の複合形式で行われます。
各地区大会で次に示す3チームが全国大会に出場にします。
(今年から四国地区の全国大会出場枠が3チームに増えました!)
・優勝チーム:大会で優勝したチーム
・審査委員会推薦チーム:勝敗に関係なく、競技課題の趣旨を反映したアイデアが実現されていたチーム。
・競技委員会推薦チーム:すべての地区大会終了後に発表され、選出チームがない場合もあります。
【全国大会】
全国大会はトーナメント方式で行われ、競技の様子をもとに
「ロボコン大賞」と「アイデア倒れ賞」が決まります。
・ロボコン大賞:大きな夢とロマンを持ってロボットを製作し、唯一無二のアイデアを実現、
見る者に深い感動を与えたチームに対して贈られる賞。
・アイデア倒れ大賞:アイデアは優れているが、実力を出し切れなかったチームに贈られる賞。
テーマ・課題
競技課題や詳細なルールは、毎年ユニークなものが多く、4月頃に発表されます。
2023年度のお題は「もぎもぎ!フルーツGOラウンド」です。
ロボットが障害物を乗り越えながら、フルーツを収穫し、時間内に無事フルーツを
運搬できるかを競い合います。
競技のルール
大会では、自分たちが製作したロボットを使用して競技を行います。
競技場やコースが設けられていて、時間制限内にロボットを操作してミッションを達成し、
高得点の獲得を目指します。
得点は、ミッションの達成度や競技中のロボットの性能をもとに評価されます。
審査方法
ロボコンでは、競技の審査とロボットの評価が行われます。
競技結果やタスクの達成度、ロボットの動作品質、デザインや工夫の度合いなどが審査基準となります。
審査員は、ロボットの性能やデザイン性などを評価し、成績を決定します。
そのため、競技に勝つことだけでなく、ロボットのデザイン性や完成度も大切になってきます。
参加方法について
参加チームは、1チーム3人で構成され、各学校から2チーム参加します。
チームは自分たちでロボットを設計し、製作します。
ロボットの設計には機械工学や電気工学、制御工学などの工学系知識に加えて、
プログラミングも重要になってきます。
チームメンバーで知恵やアイデアを出し合い、協力して製作したロボットで、競技に挑みます。
まとめ
高専ロボコンは、ロボットの設計や製作をとおして実践的な技術力や創造力を身につけられるだけでなく、
チームワークやリーダーシップ、課題解決能力なども培うことができます。
また、全国各地から高専生が集まるので、新たな交流が生まれる機会にもなっています。
ロボコンの最大の特徴は、結果(勝敗、戦績)だけでなく、アイデアや共感性が評価される点です。
ものづくりは、失敗を繰り返しながら創意工夫して成功につながるものですが、
ロボコンにはその要素が凝縮されているとも言えます。
もし、将来ものづくりに携わる仕事をするようになった場合、その経験は大いに役立つのではないでしょうか。
毎年、地区大会は10月頃に、全国大会は11月頃に行われます。
ロボコンの大会模様はテレビでの放送や、動画の配信もあります。
ぜひ、高専生たちが自分の知識やアイデアを発揮して、成長していく姿を見てみて下さい!