高専プログラミングコンテスト

高専には、全国の高専を対象としたイベントがいくつかあります。

今回は高専イベントの1つ、「高専プロコン」をご紹介します!

  • 全国高等専門学校プログラミングコンテスト(通称:高専プロコン)とは
    • コンテストについて
    • 高専プロコンの特徴
  • まとめ

全国高等専門学校プログラミングコンテスト(通称:高専プロコン)とは

高専プロコンは、高専生が日頃の学習成果を活かして、
ICT(情報通信技術)におけるアイデアと実現力を競い合う大会です。

応募作品の発想の柔軟性やそのレベルが高いことから、
関係業界やマスコミからも注目されています。

また、本選はNAPROCK 国際プログラミングコンテストと同時開催されるため、
国際交流の場にもなっています。

コンテストについて

開催形式

年に一度、全国大会形式で行われます。参加チームの中から予選を通過したチームが、本選へ出場できます。

競技は、「課題部門」、「自由部門」、「競技部門」の3部門に分かれて行われます。

開催時期は、例年、予選は6月頃に、本選は10月頃に行われます。
また、本選の開催地は毎年異なり、全国の高専で順番に開催されます。

課題部門・自由部門

1.募集作品

課題部門は、大会で決められたテーマの作品を募集しています。

テーマは、情報処理技術に関するニュースやトレンドから、テーマを設定されることが多いです。

昨年は、オンラインでのお祭りやイベントの開催が増えていることから、
テーマは「オンラインで生み出す新しい楽しみ」でした。

自由部門では、参加者が自ら設定したテーマの作品が対象です。

2.予選審査方法

予選では、提出された応募資料をもとに成績評価をする書類審査形式で行われます。

応募資料には、制作するソフトウェアの目的や工夫した点、システム構成などを記載します。

評価項目は、作品の独創性が重要視されますが、
有用性や実現可能性(実現方法)、
完成度を含めたプログラミング技術も含まれます。

また、課題部門では、課題テーマへの深い理解も大切になります。

各部門のそれぞれ上位20チームが予選を通過し、本選に出場できます。

3.本選審査方法

本選では、出場者が作品のプレゼンテーションとデモンストレーションを行って、総合的に判断されます。

審査の観点は、予選の評価項目に加えて、マニュアル作成能力、プレゼンテーション能力、
ドキュメンテーション能力などです。

また、本選で提出する操作マニュアルとプログラムソースリストも審査対象になります。

競技部門

1.競技内容

競技はコンピュータを使用した対戦ゲーム方式で行われます。

対戦の際は、参加者が制作したソフトウェアを使用して行います。

ルールは毎年異なっていて、開催校の地域の名所や特産物を
モチーフにした競技になっていることが多いです。

昨年の競技内容は、戦国時代に多くの決戦が行われた福井県で開催されたこともあり、
2チーム対抗のお城の陣取りゲームでした。

2.予選審査方法

予選では、他部門と同様に、提出された応募資料をもとに成績評価をする書類審査形式で行われます。

応募資料には、競技に使用するソフトウェアの開発規模や問題解決のアルゴリズム、
開発環境などを記載します。

評価項目は、応募用紙に書かれた実現方法とそのアイデアの良さ、
問題に対する解法アルゴリズムの実現可能性になります。

応募内容が基準を満たしていれば、本選に出場できます。

3.本選審査方法

本選は、対抗戦によって勝敗を決め、勝ったチームが優勝となります。

また、競技の勝敗とは別に、制作したソフトウェアを評価して決められる特別賞があります。

特別賞は、システム概要やプログラムソースリスト、競技用プログラムのユーザインターフェース、
システム詳細説明書など総合的に評価されます。

高専プロコンの特徴

国際大会への参加

高専プロコンの本選は、「NAPROCK国際プログラミングコンテスト」という
国際的なプロコンと同時開催されます。

大会では、高専だけでなく、海外や国内の大学も含めた参加チームの中から、
優秀なチームには「国際(最)優秀賞」、「国際(準)優勝」、「国際特別賞」が授与されます。

国際的な大会に参加することで、ハイレベルな情報処理技術に触れることができ、
多くのことを学べる機会になります。

名刺クエスト

大会の協賛企業の方と参加学生・教員の交流を深めるために「名刺クエスト」が行われます。

「名刺クエスト」では、参加者同士が名刺交換を行って、交換した名刺の枚数を競います。

2つの部門に分かれていて、企業と学生・教員間の名刺交換を「企業部門」、
学生同士で行う名刺交換を「学生部門」となっています。

「企業部門」と「学生部門」のそれぞれ上位10チームには、賞品が贈呈されるようです。

大会の協賛企業の中には、
テレビや新聞の広告でも目にしたことのあるような企業や業界内で有名な企業が入っているので、
そのような企業の方と交流できる貴重な機会になります。

学生交流会

高専プロコンの本選には、全国の高専から参加者が集まるため、
他校の学生と交流できる貴重な機会になります。

また、参加者の交流をしてもらおうと「学生交流会」という企画が用意されています。

過去の交流会では、学生間で相互評価投票を行って課題部門・自由部門のそれぞれ1位になったチームには、
表彰状や副賞が送られたそうです。

まとめ

高専プロコンでは、参加者が新しいソフトウェアの構想から考えて、
デモンストレーションやゲームで使用するまで、つまりソフトウェア開発の全体を経験できます。

そして、開発したソフトウェアに対して、審査員の方からの評価をもらえるので、
自分の作品を客観的に見ることができます。

本選では、国際大会と同時開催されるため、新たな発見や知識の習得につながるかもしれません。

また、自分の技術や経験を高められるだけでなく、情報処理技術に関わる企業の方との交流の場があるので、
自分の技術や名前をアピールするチャンスにもなります。

学生時代に企業の人と直接関われた経験は、これから行う就職活動の時に役立つのではないかと思います。

大会に関しては、Youtubeで過去の大会の様子を配信されていたり、
大会ホームページにマンガでわかりやすく解説されていたりするので、興味のある方はぜひ見てみてください!

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