高専からの進学(編入)について

高専卒業後の進路は、就職以外に進学を選ぶ人もいます。
具体的な進学先としては大学(編入)や高専専攻科が挙げられます。

今回は高専からの進学(編入)について解説していきます。

  • 進路状況
  • 大学進学(編入)について
    • 進学先について
  • 専攻科進学について
  • まとめ

進路状況

まず、令和4年度における全国の高専生の進路状況ですが、

全国の国立高専卒業者のうち就職56%、進学(大学編入)25%、進学(専攻科)16%、その他4%と、
就職が約6割、進学が約4割となっています。
(独立行政法人全国高等専門学校機構パンフレットより)

進学する学生の目的は

「高専で学んだ専門知識にさらに磨きをかけたい」
「高専で学んだこととは異なる分野を学び、多面的な視野を身につけたい」

など様々だと思いますが、自分が将来どのような仕事をしたいのかということを踏まえた上で
進路決定をする必要があるでしょう。

大学進学(編入)について

大学への進学(編入)については、各大学に定められた編入学試験を受けることが一般的です。

編入試験の日程は大学ごとに異なりますが、概ね6月~9月で実施されることが多く、
試験方式も一般や推薦など様々です。試験の科目は数学・英語・専門分野が中心となっています。

また、2年次編入や3年次編入など大学によって編入する学年が異なる場合があり、
事前に自分が進学を希望する大学の入試制度と入学後のカリキュラムを調べておく必要があるでしょう。

最近では高専生を対象とした編入学制度を新たに設ける大学も出てくるなど、進学先の選択肢も増えつつあるようです。

進学先について

進学先は全国の国公私立大学で、その中でも特に国立大学への進学が多くなっています。

特に豊橋技術科学大学(愛知県豊橋市)及び
長岡技術科学大学(新潟県長岡市)への進学者が多数を占めており、
これは両大学が高専からの学生を主な受け入れ対象として、
特色ある教育カリキュラムを実施していることが理由として挙げられます。

<主な大学への編入学状況>

大学名R4進学者数
豊橋技術科学大学344
長岡技術科学大学282
筑波大学65
九州大学60
熊本大学56
宮崎大学13
北見工業大学12
(参考:独立行政法人全国高等専門学校機構パンフレットより)

専攻科進学について

専攻科とは、国立高専すべてに設置された本科卒業後の2年間の教育課程です。

専攻科ではより専門的で高度なカリキュラムで
実践力と創造力を兼ね備えた技術者の育成を目指しており、
修了者は所定の手続き(独立行政法人大学改革支援・学位授与機構の審査)を経ることで、
4年生大学卒業者と同等の「学士」の学位を取得することができます。

卒業した高専内での進学であれば、親しみのある環境であるほか、
本科カリキュラムとの一貫性が期待でき、学びを深めることができそうです。

大学及び専攻科ともに卒業後は、就職または大学院進学が一般的です。

まとめ

高専において専門的な知識・技能を身につけたあと、
さらに専門性を深めたいと考える人にとって進学(編入)することは将来の選択肢を広げるきっかけとなるでしょう。

進学にあたっては、多くの進学候補先の中から学びたい分野、研究内容、地域など
様々な希望理由があると思いますので、
進路決定の時期まで情報収集に努めながら納得できる進学先選びをしていきましょう。

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